名前:A様
年齢:80代
所在地:甲府市
買取した商品:日本刀 刀 在銘 表:川部儀八郎藤原正秀 花押刻印 裏:文化三年八月日 長さ64.2cm 刀身重量約664g
買取した品物のご紹介
今回A様にお持ちいただいた商品は、川部儀八郎藤原正秀作の日本刀です。
文政から安政の時代に活躍した刀工で、名匠と言われるほど技術がある方の刀です。
A様もお父様から譲り受けたそうで、代々受け継がれているそうですが譲られても価値がわからないし欲しくもないと言ったのですが、価値があるものだから残しておけと仕方なく受け取ったそうです。
残さた自分が困ったので自分の代で終わらせたいし今後迷惑をかけたくないから捨てるくらいなら少しでもお金になるならとのことで今回お持ちいただきました。
状態
まずは状態を見ていきます。
こちらはすべて外した状態の写真です。
全体的に錆が見られ、決していいとは言えない状態です。
S様自身手入れの方法がわからないからずっとそのまま置きっぱなしにしていたとのことでした。
こちらは柄の部分の写真です。
こちらもひび割れが発生しており、あまり負荷をかけられない状態です。
木材でできているため、気温変化や湿度で大きく状態が変わりやすく刀身部分同様こまめな手入れが必要な部分です。
こちらは刃先のアップの写真です。
アップで見るとより錆も目立ちますし、刃こぼれが要所要所に見られます。
最後に銘が打たれている茎の部分の写真です。
全体に錆が見られ、打たれている銘が読み辛いという状態です。
査定額
査定額80,000円
査定ポイント紹介
それでは今回の査定ポイントをいくつかご紹介していきます。
まずは一番重要な部分として登録票の有無です。
登録票が無いものはそもそもお買取りができないため、登録票の取りなおしをしてもらってからのお買取りとなります。
次に銘ありという部分についてです。
今回の様に銘が打たれているものや無銘のものも多くあります。
銘が打たれていれば値段が高くなる可能性もありますが、必ずしも高くなるというわけではなく、あくまでも誰の名前が打たれているかが重要となります。
今回の川部儀八郎藤原正秀の刀は、刀鍛冶としても非常に有名な方でしたのでこちらはプラス評価値なりました。
次に状態です。
錆や刃こぼれ、柄のひび割れ等状態は非常に悪くマイナス評価となりました。
刀身のメンテナンスとしては、潤滑油として椿油が非常に効果的で、刀をコーティングするとともに錆の防止になります。
刃こぼれの主な原因は勿論使用すれば刃にダメージが入る一つの原因ですが、現代ではほとんど考えられないため、大半は錆による劣化からという原因が一番大きいです。
錆びさせなければ刃こぼれのリスクを大きく軽減できるためこのようなメンテナンスが非常に重要です。
また柄の部分のひび割れですがこちらの一番の原因は、日本という湿気が多い国ならではの理由で、多湿下に置いておくことによる木材の劣化による物が一番の原因ですので湿気を抑えることが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回の刀は錆や刃こぼれなどの劣化が無く、状態が良ければさらに高額買取が可能な刀でした。
勿論状態が悪くても登録票があればお買取りは可能ですので、ご不明点やご質問等ございましたらご連絡ください。