宝石買取実績 エメラルド リング Pt900 2.24ct
お客様情報
お客様: Y様
所在地: 埼玉県
年齢: 40代
買取方法:出張買取
売却品: エメラルドリング Pt900 5.9g E2.24ct D0.11ct
エメラルドリング買取を依頼した理由
このリングはY様のお婆様が好んで使われていた物だそうで、形見分けでY様が引き継いだものだという事です。
デザイン的に古く使う機会がなかったので、今回思い切って売却しようと思われたという事でした。
買取価格
エメラルドリング買取金額 ¥45,000-
エメラルドリング査定したポイント
エメラルドは元々キズの多い宝石であるため当たり前のようにオイル含浸処理を施しキズを隠す処理がなされています。
エメラルドは、その含浸処理によって浸透したオイルが時間の経過とともに抜けていき、古い物になればなるほど肉眼でも見えるキズが増していき、白く濁ったようになってしまう事が多々あります。
しかし、Y様のエメラルドリングの中央に配置されたエメラルドは、古い物ではありますがあまりキズも目立たずに比較的きれいな状態を保っていました。
元々キズが少ない良質なエメラルドだったと思われます。
今回、Y様のエメラルドリングの査定額を決めるにあたっては、エメラルドの評価を非常に高く見積もらせていただきました。
エメラルドリング買取 まとめ
先ほども書いたとおり、エメラルドは元々キズが多い宝石で傷を隠すためのオイル等による含浸処理が当たり前のように行われています。
しかし管理状態によっては、含浸処理されたオイルが失われ、ガサガサの緑の石になってしまう事もあり得ます。
こんな傷の多いエメラルドですが、実は全くキズの無いエメラルドもなくはないのです。
それは、人工エメラルドというものです。
人工エメラルドは、いわゆる偽物のエメラルドではありません。
科学的にも物理的にも光学的にも地下から採掘されたエメラルドと全く違うところはありません。
正真正銘のエメラルドです。
唯一違うところは、人間が作りだしたという事だけです。
この人工エメラルド、20世紀中ごろには技術が確立され、少しずつではありますが世に出回るようになっていました。
初期の人工エメラルドは結晶内にキズがないため、すぐに人工石だと見破られまがい物扱いをされていました。
しかし、その後技術が発展し、より天然エメラルドに近い形で結晶内に人工的に作られたインクルージョン等も存在する人工エメラルドが登場しています。
そうなると人工エメラルドと天然エメラルドをキズの有る無しで簡単に区別する事が難しくなってきますので、現在は違う特性を基に判断するようになっています。
エメラルドは非常に高価な宝石です。
しかし、今回のY様のエメラルドリングもそうだったのですが、天然石は含浸処理されたキズがどうしても目立つようになります。
天然のエメラルドは美しさと不変性、希少性等から高価な貴石となっているのですが、美しさと不変性だけを見ると人工エメラルドの方がはるかに勝っています。
管理等のしやすさ等からも価格面からも、人工エメラルドがより重宝される時代が来るのではないかと考えることもあります。
私たち鑑定士から見ても天然石と人工石を見分ける事は日々難しくなっていますので、鑑定士以外の人が人工石を見ても美しいエメラルドとしか見えません。
人工エメラルドは天然エメラルドと同じくモース硬度が7.5となります。
エメラルドがモース硬度の数値からすると非常に脆い宝石だとイメージされるのは、内部のキズにより衝撃などで欠ける事が多いからです。
しかし人工エメラルドはキズが無いため、モース硬度が示す通りの不変性があります。
ガラス等の模倣宝石と異なり硬度も十分にあり、日常使用の中で傷がつき輝きが失われる事も少ないため、人工エメラルドのジュエリーを普段から身に着けるという事も結構ありなのかもしれませんね。