プラチナ(Platinum)は、白金族に属する貴金属の一つで、元素記号は「Pt」、原子番号は78です。
以下にプラチナの特徴や用途について説明します。
特徴
- 物理的特性:
- 銀白色の金属で、非常に高い光沢があります。
- 高密度で、重く、非常に強靭で耐久性があります。
- 高い融点(約1768°C)を持ち、耐熱性に優れています。
- 化学的特性:
- 化学的に非常に安定しており、酸化や腐食に対して優れた耐性を持ちます。
- 多くの酸やアルカリには反応しませんが、王水(濃硝酸と濃塩酸の混合物)には溶けます。
用途
- 産業用途:
- 触媒:化学反応を促進する触媒として広く使用され、特に自動車の排ガス浄化装置(触媒コンバーター)や石油精製に利用されます。
- 電気・電子機器:高い導電性と耐腐食性から、電気接点や電子部品に使用されます。
- ガラス製造:高温に耐えるため、ガラスの製造工程で使用される装置に用いられます。
- 医療:
- 生体適合性が高く、歯科用材料や医療用インプラント、心臓のペースメーカーの電極などに使用されます。
- 宝飾品:
- 高い光沢と耐久性から、婚約指輪や結婚指輪、その他の高級ジュエリーに広く使用されています。
- アレルギーを起こしにくく、肌に優しい金属としても評価されています。
市場と価値
- プラチナは希少な金属であり、その需要は多岐にわたります。特に宝飾品や産業用途での需要が大きいです。
- 価格は他の貴金属と同様に市場の需給バランスによって変動しますが、一般的に高価です。
歴史
- プラチナは古代エジプトや南アメリカの先住民によって既に使用されていましたが、ヨーロッパで広く認知されるようになったのは18世紀以降です。
- スペインの探検家たちが南アメリカで発見し、18世紀にヨーロッパにもたらされました。最初は金と銀の混ざり物と誤解されていましたが、その後、独自の特性が評価されるようになりました。
特筆すべき点
- プラチナは他の金属と合金を形成することで、さらに強度を増すことができます。例えば、プラチナとイリジウムの合金は非常に硬く、耐久性が高いです。
- その高い融点と耐食性から、極限環境での使用にも適しています。
プラチナはその希少性と優れた特性から、多くの産業で重要な役割を果たし、高い価値を持つ金属として広く認識されています。