高級な印鑑と言えば、やはり「象牙」です。それだけに気になるのが、象牙の印鑑の値段はどれくらいなのかだと思います。高級と言われるだけあり、象牙の印鑑の値段は1万円以下なんてことはほとんどありません。そのため、象牙の印鑑を作るときには、1万円以上は必要だと考えておきましょう。象牙はワシントン条約によって、輸入が規制されています。その結果、象牙の値段は高騰することになり、象牙の印鑑も最低1万円以上は必要となっているのです。また、認印か実印なのかで値段が違うのかも注目ポイントですが、基本的に値段は印鑑の大きさによって違います。つもり、認印と実印が同じサイズなら、同じ値段になるのが一般的です。印鑑の大きさによって値段が違うわけですが、さらに象牙のランクによっても値段が異なるので注意してください。
なぜこんなに象牙の印鑑の値段は高いの?
象牙の印鑑が高い理由は、1989年に締結されたワシントン条約によるものです。ワシントン条約が締結されたことにより、象牙の商取引が全面的に禁止となりました。その結果、象牙の輸入ができなくなり、日本での象牙の供給が足りなくなったことで、値段が高騰しているのです。ちなみに、現在販売されている象牙の印鑑は、ワシントン条約締結以前に輸入されたものか、ワシントン条約締結後に限定的に輸入されたものだけです。
そもそも印鑑としての性能が抜群
象牙の印鑑が高い値段の理由としては、性能面も挙げることができます。そもそも、印鑑に使用できる素材はたくさんにあるに、高い値段の象牙の印鑑が人気なのは、象牙の印鑑の高い性能によるものです。象牙は象の門歯のことであり、その主成分はカルシウムです。そのため、象牙はキメが細かくて耐久性や耐摩耗性にすぐれています。さらに、吸湿性も兼ね備えているため、印鑑に使用するのにピッタリなのです。象牙の印鑑を使用したことがある方はわかると思いますが、とても朱肉が馴染みやすく、くっきりとして印影を得ることができます。このように、象牙を使用した印鑑は、性能が抜群で人気があるからこそ、高い値段で販売されているのです。
象牙の印鑑の値段とランク
象牙の印鑑のランクとは?
象牙の印鑑の値段は、ランクによって大きく異なります。ランク分けは、牙のどの部分を使用しているのかです。一般的に印鑑として使われる象牙は、「中心層」「中皮層」「外皮層」の3つに分類することができます。値段が高いのは、中心層を使用した象牙であり、中心層・外皮層の順番でランクは落ちていくのです。名前からわかるように、中心層は牙の中心に近く、外皮層は外側に近いです。基本的に、象牙は中心に近いほど希少価値が高くて、丈夫のため値段が高くなっています。象牙の印鑑を購入するときには、価格だけでなくどの部分を使用した象牙なのかもチェックしましょう。
象牙の印鑑の「日輪」とは?
象牙の印鑑で有名なのは、「日輪」と呼ばれるものです。象牙で印鑑を作る場合、通常はタテに印鑑を取ります。しかし、日輪は牙の中心をヨコに取るため、とても貴重な印鑑とされているのです。象牙の印鑑の中でも、最高級と言っても過言ではありません。実際に、日輪の印鑑なら、7万円以上の価格になるのが一般的です。銀行印や実印などで大きいサイズになると、20万円を超える価格になるケースもあります。それほど、象牙の印鑑の中で日輪は特別な存在なのです。ぜひ、日輪がどんな印鑑なのかチェックしてみてください。
象牙の印鑑でも手彫りは高いの?
象牙の印鑑は、「完全手彫り」を謳って販売しているお店や通販サイトが多くあります。貴重な象牙を扱っているだけに、熟練の職人による手彫りをウリにしているケースが多いのです。やはり、完全手彫りになれば、値段が高くなるのが一般的です。ただし、象牙の印鑑の場合、そもそもの値段が高いとも言えます。手彫りのメリットは、緻密に彫ってくれるため、美しい印影となるのが特徴です。認印よりも、実印や銀行印などは完全手彫りの印鑑を選ぶのがおすすめです。
まとめ
今回は、象牙の印鑑の値段について紹介してきました。象牙の印鑑は、とても値段が高く、最低でも1万円以上は必要です。値段の違いは、実印と認印などの違いは関係ありません。使用している象牙のサイズやランクによって、象牙の印鑑の値段は違うのです。象牙の印鑑の値段が高い理由は、ワシントン条約によるものです。ワシントン条約を締結したことによって、象牙の輸入が禁止になりました。しかし、象牙の印鑑は性能が高く人気であり、需要があります。その結果、供給が足りず、値段が高くなっているのです。象牙の印鑑は、ランクによって値段が違うわけですが、最高ランクなのは「日輪」です。サイズによって価格は違いますが、日輪なら最低でも7万円は必要となります。サイズによっては、20万円以上になることもあるのです。ぜひ一度、象牙を使った認印や実印、銀行印などを手に入れてみてください。