買取した商品のご紹介
今回ご紹介させて頂く商品は、繊細な龍の彫刻が施されたアフリカゾウの一本牙です。
大きさは全長88.1cm重さ3.7kgで少し小振りですが磨きもかけてあり美しいアイボリーの色合いがきれいな商品です。
象牙は加工のし易さや美しさから印材や楽器のパーツ、刀の装飾やアクセサリーなど様々な装飾品に用いられますが今回は素材をそのままに龍のうろこまできれいに彫刻が施されていました。
一昔前までは象牙と言えば高額で取引された為、密漁者による乱獲で絶滅の危機とも言われたアフリカゾウの牙ですが裕福なお家の象徴としてトラや白クマの敷物、鷲や鷹の置物と並んで床の間やお家の顔と言える場所を彩ってきた逸品ですが近年床の間の無い家も増えて来てこれから象牙の活躍の場は更に少なくなって行くかもしれません。
状態
状態は若干傷や汚れも見受けられましたが大切に保管されていた様で艶もあり全体的に良いコンディションの象牙でした。
象牙は直射日光に弱く光に当たると黄色く変色してしまうので飾る際には注意が必要なのですが今回の象牙は白さを保っていました。
中央の彫刻部分、裏面、根元から先にかけても大きなダメージもなく気持ちの良い肌触りと艶を保っていました。
根元部には天明の銘も記されていました。
査定額
査定額は9万円です。
現在象牙の価格は下降傾向にあり5kg未満の物は1kg1万円前後が目安なのですが今回査定させて頂いた商品は保存しっかりされており状態も良かったのでこの査定額となりました。
査定ポイント紹介
さて冒頭で触れた象牙は大きければ高く売れるかという問題ですが大きさは一つの要素過ぎません査定額の目安としているキロ単価で比べてみると今回鑑定した5kg未満のものと30kgオーバーの物で比べてみてもキロ単価は数1千円しか違いません。
やはり高い査定額が付くかどうかはもともとその象牙が持っている素質とそれをどの位保持出来ているかが査定額を決める重要な要素になると思います。
まとめ
様々な動物を用いた商品は動物保護の観点から規制が厳しくなり象牙も海外では取引が禁止されている国が多く日本でも登録票の無い象牙の取引は厳しい罰がある。
象牙のステータスとしての位置付けは今は無くなり需要も激減した事から象牙のマーケットがこれから広がっていく可能性は極めて低いと思われます。
日本でも諸外国の影響で取引の禁止がされる可能性も高い為、今もご自宅で眠っている象牙があれば早めに是非一度ご相談ください。