買取した商品のご紹介
みなさんこんにちは。
珊瑚の商品と言えば、ネックレスや、指輪などが多いと思われますが、珊瑚は芸術作品にも使用されたりします。
仏像であったり根付であったり、美術品としても様々な加工がされます。
その中で今回紹介するのはの少し珍しい桃珊瑚を使用した彫刻品となります。
商材名は、『桃珊瑚 在銘 泰山 ひょっとこ』 額入り 重さ229gとなります。
状態
額入りの状態で査定にお持ちいただいたのですが、額の状態はあまりいいものとは言えませんでした。
簡易な額であり、若干劣化も見られます。
珊瑚の彫刻本体については、縦67㎜×横40㎜と桃珊瑚の彫刻にしては、小さめの部類に入ります。
張り板に泰山の銘があります。
査定額
こちらの査定額については、2万円となりました。
査定ポイント紹介
この度の査定ポイントとして、ポイントとなるのは在銘であり、彫刻品であることです。
まず、銘ですが、泰山というのは「前川泰山」という、高知県の珊瑚彫刻家の名称です。
皇室ご用達の作家として、大変有名な彫刻家です。
2001年には黄綬褒章も授与されている、日本における珊瑚工芸の第一人者として、業界では認知されています。
作品も大きいものであれば2メートル越えの彫刻を制作したり、世界各地で個展を開いたりと、現在もご活躍されています。
商品のお話に戻しますと、作者は有名な彫刻家ではありますが、残念ながら商品自体はそれほどのものではないという点です。
桃珊瑚は比較的大きい原木が採取できるため、彫刻品もダイナミックなものが持ち味です。
しかし、こちらの商品は、縦67mm×横40mmと、とても小さいものです。
また、珊瑚の色にムラがあり、彫も完成度が高いとは言えません。
大変失礼な物言いとなるかもしれませんが、よく吟味した結果ですがお土産品として販売される程度のものと判断しました。
珊瑚が色によって価値が大きく違ってくるのは世間で知られていますが、桃珊瑚の中でも質が良く色むらもなく、大きさも確保されていなければ、高額な査定額はつきません。
流通として需要が大きいものが価値が上がります。
それなりのものでは、期待値との幅が大きく出てしまうことがあるので、注意していただけたらと思います。
まとめ
伝統工芸品については、購入時は大変高額でも、査定時とのギャップが大きいものがほとんどです。
本来、資産運用で購入されるのではなく、日本伝統の文化を継承するためや、観賞する目的にご購入されているともいます。
金額がすべてではありませんが、お手放しになる場合はその点も踏まえてご検討いただけたらと思います。