宝石買取実績 アレキサンドライト ネックレス
お客様情報
お客様: H様
所在地: 宮城県
年齢: 70代
買取方法:出張買取
売却品: アレキサンドライト ネックレス Pt900 11.7g
買取を依頼した理由
宮城県にお住いには東京にお住いの息子さんがおられます。
毎年お盆には息子さんがお嫁さんとお孫さんを連れて帰省されます。
そのお孫さんが来年の春に小学生になられるという事で、ランドセルと学習机をプレゼントする費用を捻出する為に今回ご依頼されたという事です。
買取価格
アレキサンドライト ネックレスの買取金額 ¥160,000-
査定したポイント
このネックレスは30年程前に地元のデパートで買った物だそうです。
そのデパートの店員さんが大変珍しい物だと非常に熱心に勧めてきたという事でした。
その頃はご主人が経営していた会社の業績が良かったらしく、ダイヤモンドやルビー等の宝飾品は何点か持っていたので、店員さんの「珍しい」という言葉に惹かれて購入したという事でした。
アレキサンドライトはクリソベリルという鉱石に微量の鉄やクロムが混ざった宝石で、変色効果の性質を持つ宝石です。
太陽光の下では緑色ですが白熱灯等の下では赤色に色が変化します。
この性質があるが故にアレキサンドライトの価値は、宝石としての美しさよりも色の変化の度合いが重要視されます。
どんなに美しい輝きを放つクリソベリルも変色性が見られなければアレキサンドライトとは認められません。
今回のアレキサンドライトは、画像ではわかりにくいかもしれませんが薄い緑色からピンクに近い赤色にカラーチェンジする物でした。
もし色の変化が青緑から鮮紅へと美しく変化するものであれば、買取金額が2倍以上になっていた可能性もあります。
宝石買取 まとめ
アレキサンドライトは1830年にロシアのエメラルド鉱山で偶然発見された宝石です。発見当初はエメラルド鉱山で見つかり緑色であったため、エメラルドだと思われていました。
その後、色の変化が発見された為珍しいという事で宝石として珍重されるようになります。
アレキサンドライトは3カラットを超える重さの物が発見される事が極めて少なく、且つ大きいもので宝石として変色性と美しさを併せ持ったものは殆ど無いといわれています。
こんな希少なアレキサンドライトなので、もちろん人工的に作ろうという動きもあり、実際に1970年代には合成に成功しています。
日本ではセラミックで有名な某会社が合成に成功してオリジナルブランドジュエリーとして販売していますが、化学組成、硬度、屈折率等も天然の物と同じであるにも関わらず、天然アレキサンドライトが作り出す鮮紅と青緑という色だけは作れていません。
また、ネットショッピングモール等で見かける人工アレキサンドライトの多くはコランダムという石で、鉱物としてはルビーやサファイヤと同じ石になります。
ルビーやサファイヤは熱処理して色を加工する事が当然のように行われていますが、元は透明な石です。
その透明な石に変色性を持たせるためにクロムや鉄などを混ぜて熱処理をし、人工アレキサンドライトとして売っています。
廉価な人工アレキサンドライトはネット上のショッピングサイト等を見ると「コランダム」や「corundum」と表示されている物もありますので、確認するようにしてください。
「コランダム」や「corundum」という表示のある「人工アレキサンドライト」は、本物のアレキサンドライト(鉱物名:クリソベリル)ではなく、コランダムという鉱物に変色性も持たせた「人工アレキサンドライト」という名の全く別の宝飾品である事を覚えておいてください。
今回依頼された物は、この「コランダム」ではなく本物のアレキサンドライトでした。