お客様情報
お客様: M様
所在地: 神奈川県
年齢: 70代女性
買取方法:店頭買取
売却品: 珊瑚 リング pt 900 D 0.12ct
12.7g 14.1mm
買取をご依頼いただいた理由
今回ご依頼のM様がご愛用されていた珊瑚のリングです。お若い頃にお求めになり、お着物を着られるM様が華やかな場所につけて出ていたリングだそうです。
ご自分の持ち物の整理を少しずつ始め、着物を着る機会も少なくなったので買取を検討されていました。娘さんとご一緒にご来店いただきました。
買取価格
買取金額 ¥162,000-
珊瑚のリングの査定ポイントとは
当店では珊瑚はもちろん、リングの場合は土台となる金やプラチナなどの査定、そしてリングにあしらわれている宝石なども一緒に査定いたします。
今回ご依頼のM様の珊瑚のリングはとてもコンディションが良く、大変珍しいものです。
まずお持ち込みいただいたリングの珊瑚が本物であるかを鑑定します。
ルーペを使い表面の様子や使用している間についた傷なども一つずつ確認していきます。
この時に大切なのがこの珊瑚が本物であるか、という点です。珊瑚は偽物が数多く出回っており、リングの地金やダイヤモンドが本物でも、珊瑚だけ偽物というケースも多くあるのです。
全体を細かく観察したのちに、今度は素手でリングをさわり、珊瑚が本物なのかをじっくり拝見します。本物の珊瑚は独特のひんやりとした感触、トロリとした質感を兼ね備えており、妙にぴかぴかと光っていたり透明感がある場合は、偽物であることが多いです。
また深海でゆっくりと育った珊瑚は温度変化に鈍いです。珊瑚を手の平にのせて温めてみてもしばらくはひんやりとしたままで、しばらくたつとようやくほのかに温かさを感じる程度なのです。
急激に温まったり冷めたりするものは、偽物の珊瑚だと言えるでしょう。
これら珊瑚独特の変化や様子をしっかり見極められるのは、やはり本物の珊瑚を数多く見てきている当店の技術と鑑定眼がなせる技です。
珊瑚買取に関する詳細は「珊瑚買取ページ」をご覧ください。
本物の珊瑚にしかないポイントとは?
本物の珊瑚は深海でゆっくり育つうちに環境の変化によって変質したり、成長過程で出てくる模様があります。
「フ」と呼ばれる白い模様は、珊瑚の骨にあたる部分が白く浮き上がったり、縞状の模様になって珊瑚の表面に現れたものです。
また「ヒ」と呼ばれる亀裂やクラックは、成長過程で亀裂が生じたり、深海から海面に引き上げる際に水圧の変化に耐えられずにクラックが入る症状です。
これらは偽物の珊瑚には絶対に入っていない模様なので、「フ」や「ヒ」を見つけたらほぼ本物の珊瑚であるという証と言えます。
また海底で倒れた珊瑚の原木には、風化や虫食いで穴が無数に空いていることもあり、またその穴をデザインにうまく取り入れた珊瑚も多くあります。
珊瑚のカラーや大きさも査定に影響します
珊瑚が本物であると確信が持てたら、珊瑚の色、重量、大きさについても鑑定していきます。
珊瑚には「カラーグレード」と呼ばれるグレードがあり、深紅から赤色、そして桃色までが5段階に分けられています。このカラーグレードは、色味・色ムラ・ヒ・フ・白濁・キズを総合的してランクを決めるものもあり、いずれも色見本と珊瑚を照らし合わせて鑑定していきます。
色味がもっとも濃い珊瑚は「血赤珊瑚」と呼ばれ、最高級品として大変希少価値が高いものです。
また赤色が薄くなるにつれてお値段は安くなるものの、赤色や桃色の珊瑚で傷や色ムラが少ないものは人気が高く、やはり高値で取引がされています。
また珊瑚の大きさ、重量も査定に影響します。一般的には大きい珊瑚ほど高値となります。しかし大きさよりもグレードを優先する買取店も多くありますので、小さい珊瑚だからとあきらめないでくださいね。
今回の珊瑚リングを査定したポイント
今回のM様にお持ち込みいただいた珊瑚のリングは大変美しいものでした。
まず珊瑚はとても赤色が濃く、血赤珊瑚まではいかないものの、紅珊瑚というクラスの珊瑚だと思われます。また色ムラ、白濁もほぼ皆無で密度が濃く美しいですね。
「フ」や「ヒ」はほとんどみられませんが、使用中についた傷が少しだけ見受けられます。
リング土台のプラチナの状態もよく、まわりにちりばめたメレダイヤモンド珊瑚を引き立たせる役割を十分に果たしているデザインです。
珊瑚の大きさも14.1ミリと使いやすい大きさで、リングとしての存在感は抜群だと思います。
今回のご依頼のまとめ
M様とご一緒にご来店いただいた娘さんにも、今回の査定金額を大変喜んでいただけました。お母さまが大切にされていたリングですが、ご自身が使われる機会があまりないため、思い切って手放す決断をされたそうですが、安心したご様子でほっといたしました。
今後とも当店をご利用いただけると大変嬉しいです。