お客様情報
お客様: T様
所在地: 東京都
年齢: 40代女性
買取方法:店頭買取
売却品: 珊瑚 リング 直径 13.1mm
K18 9.50g
D 0.18ct
買取をご依頼いただいた理由
今回のお客様T様が、数年前にお買い求めになられた珊瑚のリングです。気軽なアクセサリーとして着物に合わせようと思い、購入されたとのこと。最近は使う機会が減ってきたので、思い切って買取をしてもらおうと考え、当店にお持ち込みいただきました。
買取価格
買取金額 ¥30,500-
査定を行うポイントは
当店には多くのお客様が大切なジュエリーをお持ち込みいただいております。その中には大変残念なことに、本物の珊瑚ではないジュエリーも見受けられます。
お持ち込みいただいたお客様は本物の珊瑚と信じていらっしゃるため、偽物であることをお伝えするのは本当に心苦しい思いでいっぱいです。
まず珊瑚のジュエリーを拝見した時に、使われている珊瑚が本物であるかどうか、を細かく見ていきます。査定のポイントは珊瑚の色、表面に浮かぶ模様、珊瑚の質感、さわった時の温度変化、などを中心に見ていきます。
珊瑚の状態をじっくり拝見します
まずは珊瑚をじっくりと拝見し、表面の質感は珊瑚独特のとろみがあるか、また微妙な模様や濁りがあるかを確認します。本物の珊瑚は均一な色ではなく、わずかな縞模様や「フ」と呼ばれる白い斑点がぼんやりと浮き出ています。
「フ」は珊瑚の骨のような部分が白く浮き上がってみえる模様です。これは偽物の珊瑚にはない模様で、「フ」があれば本物だと確信が持てます。
珊瑚の温度変化は独特です
珊瑚の質感や温度変化も大切なポイントです。深海でゆっくりと育った珊瑚は、ややひんやりとした質感で、温度もあまり変わりません。手の平に乗せてしばらく握っていると、じんわりとあたたまり、その後もほんのりとあたたかい温度を保ちます。偽物の珊瑚は樹脂やガラスなどで作られることが多いのですが、これらの素材の温度変化とはまったく異なります。
珊瑚のグレードを見極める
ここまでの査定ポイントを通じ、本物の珊瑚だと確信が持てたら、今度は珊瑚の買取価格を決めるための査定を行います。
ポイントは珊瑚の色や傷、珊瑚の状態を見ていきます。
珊瑚のカラーにはグレードがあります
珊瑚には色と色ムラ、色の濁りなど、総合的に判断するためのグレードがあります。大きく分けて5段階になっており、もっともグレードが高い珊瑚は、血赤珊瑚と呼ばれる深紅の珊瑚です。
珊瑚の色は血赤からだんだん薄くなっていき、桃色珊瑚と呼ばれる美しいピンク色の珊瑚です。グレードは珊瑚の色を元に作られていますが、他にも色ムラや濁りも合わせて判断しますので、色が薄い珊瑚でも高い価格がつく場合もあります。
鑑定の際にはこのカラーグレードの見本を使いながら、査定を行っていきます。
珊瑚の大きさも重要なポイント
珊瑚の色に加え、大きさも大変重要なポイントです。珊瑚は深海でゆっくり育ち、そのまま姿で引き上げられます。自然のままの状態を原木と呼びますが、大きい珊瑚の玉(ルース)を作るためには、太い珊瑚の原木がないと加工できません。そのため大きいサイズの珊瑚はとても希少価値が高く、20mmを超える珊瑚は数十万円で取引されることもあります。
珊瑚の傷も確認します
珊瑚には成長過程で生まれる「ヒ」と呼ばれる亀裂や、風化や虫食いによるの穴、また海から引き上げられ際の水圧でできるクラックがあります。また日常生活で使っている間につく傷もあります。
「ヒ」は天然珊瑚にしか見られません。風化による穴は、珊瑚独特の模様として珍重されています。これらの傷や「フ」は、ジュエリーとして加工する時に、目立たないように工夫してセッティングされています。
今回の珊瑚リングの査定ポイント
T様の珊瑚リングは、ちょうど珊瑚のカラーグレードの中間にあたる色味のものでした。明るいオレンジがかった色は、カジュアルなジュエリーとして使いやすく、T様が気軽なジュエリーとして購入されたのもよくわかります。
珊瑚の裏側に「フ」が見られますが、普段使いで問題になるものではなく、また日常生活でついた小さな傷も目立つものはありませんでした。
リングの土台部の金とダイヤも、この日の相場価格に照らし合わせ、一緒に査定をさせていただきました。
今回のご依頼のまとめ
T様からはわかりやすい鑑定内容と満足のいく金額だったと、お喜びの声をいただきました。高額な珊瑚のリングではないことはわかっていたので、むしろこの価格をつけていただけて嬉しいとおっしゃっていただき、スタッフ一同、心より感謝申し上げます。
買取をしてもらえるかわからないという珊瑚でも、どうぞお気軽にご相談ください。ご来店をお待ちしております。