宝石買取実績 ルビーリング K18 3.6g
お客様情報
お客様: R様
所在地: 神奈川県
年齢: 60代くらいの女性
買取方法:店頭買取
売却品: ルビーリング K18 3.6g 0.81ct
買取を依頼した理由
今回、査定したリングの宝飾品は、ご本人様が20~30年前に宝石店で購入されたものらしいです。
当時は、ジュエリーの宝飾品を買うことがステータスになっていたようだったので、その宝石が高額であっても富の象徴として、いくつも買い上げていたそうです。
しかし、バブルが崩壊してから金襴の装飾品を身に着けて出歩くことがなくなってしまったようで、潮流が去ってしまうと、高額のジュエリーも箪笥にしまい込んだままの状態だったようです。
娘さんにあげようとして持っていたことがあったらしいのですが、アクセサリーを好む方ではなかったので断られたそうです。
そこで、バブル期に購入したいくつかのアクセサリーを換金しようということで店頭にお持ち込みになられました。
買取価格
買取金額 ¥23,000-
査定したポイント
このリングは、0.81ctの大きさのルビーを使用していますが、色味が濁ったような輝きのない赤味をおびていることから、カラーグレードは、さほどたかいものではありません。
しかも、綿状の細いラインがいくつも内包物として、確認することができますので、おそらく加熱処理がなされたあとに、いまの色彩になったようで、ほんらいの天然色ではないようです。
非加熱性の天然ルビーは、市場で流通している数が少なく、一般で販売されているルビーのほとんどは、何かしらの人口処理がほどこされて、あのような鮮やかな赤味をおびています。
このようにして、宝石がほんらいもっている輝きを人工的な処理によって引き出すことを、エンハンスメントされた宝石と呼ばれていますが、多くの宝石は、加工の過程で、エンハンスメントされた宝石が多く流通しています。
やはり、人工的に処理されたものよりも、天然の状態で形成された宝石が高価になってきますが、アクセサリーとして楽しんだりするモノとして使用するなら、人口処理されたルビーであったとしても問題ないと思います。
ただ、人工石を加工して模造された合成ルビーといわれるような色石は、値段が付きませんので注意してください。
国内のジュエリー市場では、合成ルビーを埋め込んだようなリングは、少ないようですが、やたらと大きいサイズのルビーであったり、鮮血のような赤味だったら合成ルビーの可能性がたかいです。
ルビーの産地にもよりますが、ミャンマー産のピジョンブラッドと呼ばれるグレードのたかいルビーは、大きさにもよりますが、1ctぐらいで数百万円するモノもありますが、合成ルビーは1ctあったとしても、数円程度で買えてしまいます。
そこで、1ctを越えるようなルビーであった場合は、天然石と合成石の見分けなければいけませんが、自然にできた内包物と人工的につくられた内包物は、明らかに違いがあります。
今回、査定したルビーは、天然石のものをエンハンスメントされており、色味とキズの状態から、このお値段で買取させていただきました。
ルビーリング買取 まとめ
やはり、ルビーの格付けとして色味と透明度がたかいものが市場で高評価を受けているようです。
ルビーのなかに含まれている不純物のクロムが光源に反応して、あのような発色した赤になるのですが、その産地の地層条件によって、鉱石に含まれるものが微妙に変化してくるので、限定された地域のみで良質のルビーが採れるようです。
そのせいか良質のルビーが採れる産地では、ルビーが掘りつくされて枯渇状態にあるようです。
不純物イオンのクロムが約0.1~2.0%ぐらい含有されることで、宝石としての輝きを持つコランダムが組成されるようです。
このような特性をもつルビーですが、深紅の血色をもっているようなルビーは非常に希少性のある色石になります。天然石のコランダムのなかには、シルクと呼ばれる針状の結晶が含まれていますが、人工処理によって結晶を消すことができるようです。
このように宝石の外観を美しくみせるための人工的な処理によって、天然石をより宝飾品として際立たせることができるようになってから、処理宝石として市場で活発に取引されているようです。
人工的な処理がほどこされた天然宝石であったとしても、市場で取引されている宝石になりますので、価格を付けることができますが、天然石を模倣した合成コランダムは、宝石としての価値はあまりないようです。