宝石買取実績 ルビーリング Pt900 8.6g
お客様情報
お客様: T様
所在地: 東京都
年齢: 50代
買取方法:出張買取
売却品: ルビーリング Pt900 8.6g 2.12ct
<h3.買取を依頼した理由
若い頃に宝飾品関係のお仕事をされていたT様。
20代の頃に気に入ってこの指輪を購入したという事ですですが、もう高齢になり付けていく場所もほとんど無い為、処分しようと思ったという事でした。
買取価格
買取金額 ¥260,000-
査定したポイント
このルビーは「加熱された痕跡が認められない」との鑑別書を取得されていました。
ルビーは色を濃くしたり色ムラを無くすために一般的に加熱エンハンスメントが行われますが、このルビーは非加熱でこの赤い色を持ち、2カラット以上の重さがあるという事で、非常に希少性の高い宝石だと判断いたしました。
また、ルビーの周りに施されているメレダイヤも非常にきれいなダイヤを使っていて、このルビーの赤を絶妙に引き立てています。
ルビーリング買取 まとめ
今回のルビーの査定で「非加熱」という部分が非常に重要な要素になりました。
この非加熱のルビーというのは非常に希少で、加熱処理されたルビーより著しく高い金額で流通します。
ここでルビーの加熱処理について少し記載しておきたいと思います。
ルビーには、今回買い取らせていただいたルビーのような非加熱の宝石と加熱処理する事により色ムラや濃淡を調節する加熱処理をされているもの、そして近年増えてきた含侵処理という処理方法もあります。
この含侵処理がされているルビーは少し、問題があり買取価格が下がってしまいます。
ご存知の方もいらっしゃると思いますが、「含侵処理」というと「エメラルド」を連想される方が多いと思います。
エメラルドは非常にキズの多い宝石で、エメラルドの90%以上はこの「含侵処理」がなされています。
しかし、エメラルドで当たり前に行われてきた含侵処理が近年ルビーでも盛んに行われ、今までは宝石として流通しえなかったキズの多いルビーが含侵処理によって「キズが修復」され、宝石として流通しています。
テレビやネット等で驚くような価格で販売されているルビーには、この含侵処理されたルビーが非常に多いという事です。
問題なのは、この含侵処理したルビーを販売している業者が、含侵処理したルビーである事をお客様に通知せずに、あたかも処理されていないルビーのように売っているという事です。
ルビー(コランダム)はダイヤに次ぐ硬度を持った宝石なので、加工や通常使用ではキズが付きにくい物です。
しかし含侵処理したルビーは、本来宝石として流通しえないようなキズの多いルビーに鉛ガラスを注入して美しく見せている物なので、含侵処理したルビーだと知らずに加工すると加工段階で欠損したりする事があります。
また、含侵処理を施しキズを隠したルビーを超音波洗浄機などに入れて洗浄すると、鉛ガラスが溶け出してしまう事もあるようです。
「非加熱」「加熱」のルビーであれば、このような問題は起きません。
含侵したルビーに鑑別所が付いていれば、通常は「透明度の改善等を目的とする透明材の含侵処理が行われています」等の記載が入ります。
鑑別書の記載についても、2009年頃からは一部の宝石鑑別団体で含侵処理されている事を鑑別書に記載するようになりました
このようにわかりやすくはなっていますが、鑑別書がついている場合に限るということに注意してください。
新品の宝石を専門に扱って販売している店舗では、店員に聞くことでしっかりと教えてくれるのではないかと思われます。
ルビーの宝飾品を買われてお使いになられている分には何の問題もないのですが、宝飾品を売却したいと思われた時には、含侵処理されたルビーの価格は著しく低いものとなる可能性がありますので、ルビー購入の際には必ず確認する事をお勧めします。