買取した商品のご紹介
本日ご紹介するお品物は本象牙の一本物です。
龍の彫刻が入っており、重さ1.06㎏で長さが57.5㎝のものです。
まず、1995年(平成7年)以降より、象牙(牙の形状を保つ20㎝以上の物)には登録票が必要となりました。
登録票の無い象牙に関しては、売買はもちろんですが、譲渡することも禁止されています。
20年以上登録を必要としている象牙ですが、詳しく知らない方も多く、「登録が無いまま売りたい」というご連絡もよく頂きます。
しかしながら、どんな理由があっても登録の無い象牙の買取は行えません。
これは法律です。
ちなみに登録についてですが、2019年7月から新たな規制が出来ました。
以前まで、登録には「第三者の証言」が求められていました。
2019年7月からは「第三者の証言」及び、「第三者の証言を裏付ける補強」が求められるようになりました。
第三者の証言を裏付ける補強として、放射性炭素年代測定法による年代測定結果の書類が必要となりました。
この年代測定を行うのに、最低でも8万円かかると言われています。
複雑かつ料金も安くありません。
今回お買い取りさせて頂いた象牙は、それ以前に登録票を取得したものだった為、年代測定の必要はなく、費用も登録費のみで済んだようです。
状態
状態は良好でした。
まず彫刻部分に欠けはなく保たれていました。
裏面もきれいに磨かれた状態で、黄ばみもなく良好な状態でした。
先端には虫歯がみられましたが、穴もヒビもありませんでした。
査定額
査定額は4万円となりました。
査定ポイント紹介
象牙の買取相場は基本的に重量によって決まりますが、今回のように彫刻のある物の場合はまた変わります。
まず銘がるかどうか、そしてその銘が有名な方なのかです。
有名な方の銘であれば、付加価値がつくため、重量の軽い物でも高額になる可能性があります。
銘が無いものでも、彫刻の具合によっては高値がつくものもあります。
今回お買い取りさせて頂いたものは、工芸品(お土産)で銘はなく、量産されているものだった為、彫刻への付加価値はつきませんでした。
しかしながら保存環境が良かった為か、状態が良かった為、4万円となりました。
まとめ
象牙の売買については年々規制が厳しくなっています。
大きさのない象牙ですと、登録票取得にかかる費用よりも売却の値段が安くなってしまい、マイナスとなってしまう可能性があります。
正直、象牙の買取価格はここ数年下がる一方です。
「希少な分、値も高くなるのでは?」と聞かれることありますが、それはありません。
規制が厳しくなったことで、象牙を扱う業者(大手の判子屋、ネット通販会社やフリマアプリなど)が減り、需要も下がっているのが現状です。
今後、象牙の売買に対する規制が緩くなることはないと言われています。
ますます規制が厳しくなり、売買が完全に禁止になる可能性もあります。
そうなるとラフテルでもお買取りすることができなってしまいます。
これは牙に限った事ではありません。
登録の必要のない象牙で作られた製品は数多く存在しますが、それら全ての売買が禁止になってしまうかもしれないということです。
もし、象牙製品をお持ちで売却をお考えの方がいらっしゃいましたら、お早めにご相談ください。