名前:B様
年齢:80代
所在地:銚子市
買取した商品:中村宗尹(なかむら そういん)作 棗(ナツメ) 茶器煎
買取した品物のご紹介

棗(なつめ)とは、茶道で使われる茶器の一種で、抹茶を入れるための容器です。特に薄茶を入れるのに用いられるため、「薄茶器」とも呼ばれます。形が植物のナツメの実を乾燥させた形に似ていることから、この名前が付けられました。

状態






査定額
\26,000
査定ポイント紹介
大きさ
棗は大きさによって3つの種類に分かれます。
大中小とそのまま
・大棗二寸六分半【約8cm】
・中棗二寸二分 【約6.6cm】
・小棗一寸六分半【約5.0cm】
大棗と中棗に関しては大きさの規格が厳密に決められているので、どれもおおよそのサイズは同じになります。しかし、小棗に関しては厳密な決まりはないので大きいのから小さいのまで一つ一つ大きさに違いがあります。
棗の種類・形
ご紹介している果実のナツメに形が似ているという棗(利休形)が基本の形になりますが、それ以外にいろいろな種類の形のものがあります。
・真中次
円筒状の形をしており中央部分に合口があります。
仕服をかけると濃茶用としても使用することができます。
・面中次
真中次の蓋の部分を面取りしたものになります。
・茶桶
面中次の蓋を浅くしたものになります。
・雪吹
茶桶の身の裾の部分も面取りしたものなります。
吹雪でなく雪吹と逆に表記するのには意味があり、見た目通り天と地がわからないという遊び心からきているようです。
棗の塗り
棗は木製で無地で黒塗、それも真塗りというものがメジャーでした。真塗りとは漆の下から透けずに木目が見えない塗りのことを言います。
・溜塗(ためぬり)
棗の木地に朱色の下地を塗り、上から半透明の透き漆を塗って仕上げたものです。溜塗は使用しながら時間がたつにつれて、下地の朱色が顔をのぞかせてくる変化を楽しむことができます。
・一閑張
木の枠組みに和紙を張り、乾燥を行い、形が整った後に枠組みを外し、和紙に漆や柿渋を塗ったものです。細かい装飾や彩りも豊富です。
中国の飛来一閑(ひきいっかん)という方が日本に亡命した際に広めた技術と言われており、名前の由来にもなっています。
・蒔絵
漆を使った装飾方法の一つで塗り終わった本体に漆で絵付けや色付けをし、金粉や銀粉を蒔いて描く技法です。
蒔絵のほかにも漆を使った技法として沈金、螺鈿などがありますが蒔絵が施されているものが一番メジャーです。
まとめ
中村宗尹は現在も絶賛活躍中の加賀蒔絵塗師です。 父は人間国宝の川北良造。 そんな偉大な父から茶道具制作のイロハを学び、のちに豊島文洲に師事します。 宗尹の作品は黒漆にも重きを置いた蒔絵とのバランスが大変美しい作品が多いです。
茶器の保存方法の基本は、湿度と温度、直射日光に注意し、乾燥させてから保管することです。特に、茶筅や茶杓などの天然素材のものは、湿気や虫害に注意が必要です。また、陶磁器や漆器は、割れや傷を防ぐために丁寧に扱い、専用の箱や布で保護することが推奨します。
茶器煎など骨董品は保管されている木箱とご一緒にお持ちください。
今回のように木箱に作家名がある場合もございます。
骨董品アンティークでご不明点など些細なことでもかまいません。弊社までお気軽にお声がけください。












