宝石買取実績 サファイア リング Pt900 1.89ct
お客様情報
お客様: D様
所在地: 東京都
年齢: 60代くらいの女性
買取方法:店頭買取
売却品: サファイアリング Pt900 8.6g 1.89ct D0.86
サファイアリング買取を依頼した理由
この指輪は、お客様の母が亡くなったときに遺品として受け取ったものらしいですが、指輪のサイズが合わないことと普段の生活で気軽に身に着けるような場面がなかったので、リフォームしてほかのアクセサリーにしようか迷っていたらしいのですが、あらたにリフォームすると時間とお金がかかるので、それだったら売ってしまって、ほかのことの資金にすればいいかなということでした。
母の遺品だったこともあり、なかなか踏ん切りをつけることができなかったらしいのですが、新聞折込のチラシをみて、ここのお店だったらお任せできるかなと考えてくれたようです。
それと、母は宝飾品が好きだったようで、いろいろなお店で購入しては、楽しんでいたので、いったいどのくらいの価値があるのか知りたいようでした。
お客様は、母が当時購入した指輪の明細はみたことがないようですが、おそらく高額だったのではと思いながら、この指輪を保管していたようです。
買取価格
サファイアリング買取金額 ¥50,000-
サファイアリング査定したポイント
この指輪は、濃淡のある青色のブルーサファイアには、シルク・インクルージョンと呼ばれる細かい針状の内包物が部分的にみられますが、より淡い色味をだすための加熱処理がほどこされたものになりますので、内包物が所々、分解して解けている状態でした。
なので、人為的に色合いを調整してから加工されていたサファイアにになりますが、宝飾品として出荷されているサファイアの大部分が何かしらの化学的な処理がほどこされているモノが多いので、さほど査定金額に影響はありませんが、やはり、天然の状態から化学的な処理がほどこされていない非加熱サファイアのほうが価値があります。
とくにブルーサファイアで大幅に査定額が減額してしまうのが、もともと薄い色のコランダムを濃紺色に染め上げるための化学的な処理がほどこされたサファイアになります。
このような化学的な処理がなされたサファイアが、トリートメントされた状態のコランダムとなります。
この処理をしてしまうと、サファイアほんらいの色味を大幅に変化させてしまうので、宝石の価値が下がってしまうことがあります。
さらにサファイアを高品質にみせることのできる表面拡散処理という方法がなされることがありますが、海外のマーケットでは、ディフュージョンサファイアと呼ばれている宝石は、天然だったとしても価値がほんとんどありません。
ブルーサファイアをみていくうえで、トリートンメントや表面拡散処理がなされていないサファイアが買取の条件になってきます。
そして、脇石のメレダイヤの品質は、無色の色合いで約0.8ctあることと、プラチナのリングが約8.0gあるので、それらを総合して、このお値段で買取させていただきました。
サファイアリング買取 まとめ
サファイアの買取でポイントになるのが、透明度があって濃い青色をしたコランダムが評価ポイントがたかくなります。
逆に、濃紺すぎて黒っぽいようなコランダムは、宝石としての輝きがないサファイアになるので、それほど値段が付くことはありません。
無色透明のコランダムが青に発色するのは、微量に含まれている鉄とチタンが起因していますが、サファイアの産地によって、不純物の含有量が微妙に異なります。
そのため産地によってサファイアの色合いに特徴がでてきますが、今回、査定したサファイアの透明度をみると、ほかの産地のサファイアと比べると透明度がたかく、やや淡めのブルーなので、おそらくスリランカ産のサファイアの可能性があります。
この産地では、良質な原石がよく採掘されるので、品質の良いサファイアが数多く市場に流通しています。
スリランカ産では、透明度が良い状態のサファイアが採れるのですが、色合いの濃さが均一ではないので、天然の状態のままであると色ムラが目立ってしまうことになります。
そこで、コランダムに含まれている酸化鉄と二酸化チタンを加熱処理することで化学組成がなされると、ほんらい持っているサファイアの性質を引き出すことができます。
人工処理石のなかで、加熱処理されたサファイアは、その天然石の性質を損なわない範囲で変性されているので、買取のさいには、天然のサファイアとして取引されています。