一分銀とは?
こんにちは。
鑑定士の照井です、この度は古銭の種類で一分銀のご紹介とご説明をしてまいります。
古銭には様々な年代と種類が御座いますが中でも一分銀は江戸時代の末期から明治時代に流通した銀貨の一種になりますが査定にはかなりの見極めと知識が必要とされるお品物です。
どれくらいの価値があったかと言えば金貨である一分金と等価されており、一分銀が4枚で小判1枚、つまり1両と換えたそうです。
それでは一分銀の種類と年代を簡単にご説明していきたいと思います。
天保一分銀、庄内一分銀、安政一分銀、明治一分銀があります。
また変わった一分銀で秋田笹一分銀もあります、これは笹の形が刻印されていて素人でも一発でわかりますし希少なので価値も高いです。
それぞれの特徴的な箇所をお話すると、天保一分銀には桜の印2つ側面の上下にあります。
天保一分銀には桜の印が3つ側面の左右にあります。
明治一分銀には桜の印がありません。
それと、天保一分銀の側面は滑らかですが、明治一分銀は荒いくザラザラしているような感じです。
このように違いがあるのですが実際に見て手に取ってみないと判別は難しいでしょう。
しかも重量では天保一分銀も明治一分銀も同じ8.66グラムなので重さで見極めるのは困難であります。
庄内一分銀は天保一分銀がベースの一分銀で表面の中央右側に小さく庄内の庄の文字が刻印されていますので見分け方としては簡単でしょう。
明治一分銀と安政一分銀の見分け方は特に似ているので困難かも知れません。
この2つの一分銀の見分けるポイントは字です。
常と是の文字で見分けますが、明治一分銀は常の字の一画から三画が川の字に近いとされていますが、安政はそのようになってはいなくて一般的な常です。
それともう一つが是の字です、明治一分銀は八画目と九画目が交差しています、これはみると一目瞭然です、安政一分銀は交差しておりません。
安政一分銀は重さが8.63gなので明治一分銀は8.66gですから軽量でも分かかります。
秋田笹一分銀は7.6g前後となっております。
ぱっと見ではわからない一分銀ですが、調べていくと種類と見分け方がこのようにあるのです。
古銭の一分銀の査定額は高額になるのか?
様々な種類の古銭がありますが、一分銀は査定金額が付く古銭です。
銀だから付くのは想定できるかも知れませんが実はそれ以外にも明治一分銀は現存数がすくないために他の一分銀よりも高額になります。
明治一分銀の中には手変わりと呼ばれている刻印されている文字や字体もありますのでもしかすると高額査定になるかもしれません。
手替わりの珍しい一分銀は跳分といい表面の分の文字の一画が跳ねているものや跳銀といい裏面の銀の一画目の終わりが上に跳ねていたりするものも存在します。
先に述べた常の一画から三画が川の字になっていたり是の八画と九画が交差していないものも存在します。
探してみるとお宝がありそうですね。
今回の買取は銀座常是一分銀を17枚まとめてお買取りしました。
17枚合計で重さは147.5gありました。平均すると一枚8.6gになりますのでほぼ正確な重さであります。
この度はまとめてのお持ち込みでしたのでお買取り金額は50,000円をつけさせて頂きました。
一枚の買取よりも枚数が多くてまとめての方が高額査定になります。
まとめ
近年はお家時間が多いためか、断捨離中でこんな品物が出てきたんだけど買取出来ますかとお持ち込みするお客様が急増しております。
この度もそうでした、家の中を整理していたら祖父の持ち物にこんなに古銭があり価値がわからないので査定してほしいとのご来店でした。
昔のお金なのでとお客様はあまり期待していなかったらしく半分は捨てる覚悟だったそうですが、驚きの査定額で満足されておりました。
本当に捨てる寸前だったらしく、たまたまチラシを見てのご来店はついていましたね。
今回もお客様の笑顔が拝見できたので、私も大変うれしいお仕事が出来き光栄で御座います。