名前:A様
年齢:60代
所在地:静岡市
買取した商品:二代諏訪蘇山 造 青磁袴腰香炉 公寿 造四君子高肉彫銀火屋付 四代蘇山識箱 茶道具 骨董 香炉
買取した品物のご紹介
今回A様からお買取りさせて頂きました品物はこちらになります。

まず、「青磁袴腰香炉」とは、南宋時代から元時代にかけて中国の龍泉窯で焼かれた青磁の香炉の一種の事をいいます。
写真の香炉を見て頂くとわかると思うのですが、特徴としては、古代中国の青銅器である「鬲(れき)」の形を模して作られているという所です。
胴体の形が、日本の古式の袴を履いた姿に似ていることから「袴腰」香炉と呼ばれています。
文化財として有名なものとしては、新潟県の弥彦神社が所蔵する「砧青磁袴腰大香炉」がありますね。
それだけ昔から馴染みがあった物になります。
そして、今回の香炉は、二代諏訪蘇山造りという事で代表作になりますので査定も期待ができそうです。
状態
状態を見てみましょう。


香炉の火屋(ほや)の写真になります。
この透かし彫りの火屋は、純銀製で、菊や梅、竹などの植物文様が見られて非常に綺麗に仕上がっていますね。
見てわかるように非常に精巧に作られており、職人の高い技術を物語っています。
だからこそ香炉本体の価値をさらに高める重要な部分になるんですね。
それは査定においても同じです。
同じ香炉でもここまで精巧に作られていない物であればお値段が出ない物も沢山御座いますので、そういった意味では、今回A様にお持ち込み頂いた香炉は希少価値が高いものになってきます。
状態としても変色等が見受けられてるだけで他の異常な部分は見受けられませんでした。
細工がボロボロになってしまったり、部分的になくなってしまっている香炉もありますので、これはプラス査定になります。

次は上記写真、火屋の内側を見ていきます。
この金色の部分は、真鍮が施されたものです。
外側の純銀の部分と、内側の真鍮の部分とで、異なる金属を組み合わせて作られていますね。
かなり拘っている証拠です。
こちらも壊れ等はなく非常にいい状態でした。
次は香炉の中身を見てみましょう。

未使用という事ですので非常に綺麗な状態が保たれています。
これは香炉好きの方々にとってはかなりプラスポイントになります。
青磁香炉ですので、やはり未使用ですと青色の釉薬を施したという所が際立ってきます。
骨董好きにはたまらない一品かもしれません。
中身に関しても特にいう事はないです。
査定額
¥60,000-
今回はこちらの金額でお買取りさせて頂きました。
A様も元々は頂きものとして30年前から保管していたお品物という事もあり、今になってこんなに高額査定になるとは予想していなかったとの事で非常に喜んで頂けました。
時代背景など考えても、正直にお話すると、どんな香炉でもお値段がつきます、とは断言ができません。
ですが今回のように銘がある事や、お品物そのものに職人さんの腕がいかんなく発揮されていると高額査定に繋がる事もありますよ。
査定ポイント紹介
それでは査定ポイントをご紹介します。
①作家・窯元
最も重要なポイントの一つになります。
・有名作家の作品:初代・二代諏訪蘇山、北大路魯山人、酒井田柿右衛門、今泉今右衛門など、著名な作家の作品は高い評価を受けておりますので高額査定になります。
・窯元の歴史:中国の龍泉窯や景徳鎮窯、日本の京焼や有田焼など、歴史ある窯元で作られたものは価値が高くなる傾向にあります。
・落款(サイン): 香炉の底や箱に作家のサインや印(落款)があるかどうかは、査定ポイントというよりは真贋の場面で科必須になってきます。
②年代
古い時代の作品ほど、骨董品としての価値が高まる傾向です。
・中国の古美術:宋時代や元時代に作られた青磁香炉などは、非常に高い価値を持ちます。
・日本の古美術:江戸時代以前に作られた香炉も、希少性から高額査定につながることがあります。
③素材
香炉の素材によっても価値は変動します。
・陶磁器:青磁、白磁、染付、色絵、古陶磁など、釉薬や技法によって査定額に変動があります。
・貴金属:金、銀、純銀などで作られた香炉は、素材自体の価値が高いため、高額査定が期待できますよ。
・その他: 銅、鉄、翡翠、珊瑚など、希少な素材や精巧な細工が施されたものも価値がある物が多く存在します。
④保存状態
状態は香炉に限らず全ての商品の査定する際に一番査定に響く事が多いポイントになります。
・無傷:割れ、欠け、ひびがないことが最も重要で、それがあるかないかで価値にかなり大きく差が出てしまいます。。
・修復跡:修復されている場合、修復方法などや、どこで修復を行ったかでお買取りができなくなる事も御座いますので、出来ればそのままの状態でお持ち込みください。
・汚れ:長年の汚れや内部の焦げ付きなどは、査定前にできるだけ柔らかい布などで手入れしておくことが推奨されます。
ただし、無理なクリーニングをする位であればそのままの状態でお持ち込みください。
こちらが今回の香炉や骨董関係全般にあてはまる査定ポイントになります。
やはり、どれだけ希少価値が高まっているか、ここにつきますね。
相場は変動するものではありますが、古い物でも、今だからこそ価値がある物も多く存在しています。
香炉もそうですが、花瓶や置物なども同様です。
全てお買取りが出来るとはお約束できませんが、掘り出し物が一番多く出てくるのもまた事実です。
気になっている物が御座いましたらご確認下さい。
まとめ
ここまでお付き合い頂きありがとうございます。
今回は、二代諏訪蘇山 造 青磁袴腰香炉 公寿 造四君子高肉彫銀火屋付 四代蘇山識箱 茶道をお買取りさせて頂きました。
皆様もA様同様に、使用していない香炉や骨董関係など御座いましたらお持ち込みください。
勿論、査定だけでも構いませんよ。
ただ捨てる位であればラフテルで1度査定してみてください。
スタッフ一同お待ちしております。