ジャガー・ルクルト 買取

ジャガー・ルクルトの革新と技術

ジャガー・ルクルトは、完全マニュファクチュール（全ての部品を自社製造する）体制を貫く時計メーカーです。世界三大ブランドと言われるメーカーにもムーブメントを提供し、数々の発明を通じて時計づくりの歴史に大きく貢献してきました。

革新的な発明の数々

1844年、ジャガー・ルクルトは「ミリオノメーター」というミクロン単位まで測定できる計器を発明し、精度の高い部品製造を実現しました。また、1847年にはリュウズ巻き時計を開発。当時の懐中時計は鍵を使わないと巻き上げができませんでしたが、リュウズとボタンで巻き上げる仕組みを導入したことで、時計づくりに革新をもたらしました。これらの発明は、創業者アントワーヌ・ルクルト**の職人気質によるものです。

代表モデル「レベルソ」

ジャガー・ルクルトを代表するモデルが「レベルソ」です。角型の文字盤を裏返して風防を保護する独自の構造は、もともとポロ競技での衝撃に耐えるために開発され、軍用時計としても活用されました。

一時期生産が停止されましたが、再登場後は両面に文字盤を配置した「デュエット」などの進化を遂げ、今ではロングセラーモデルとして高い人気を誇ります。

「1,000時間コントロール」品質テスト

ジャガー・ルクルトには、独自の「1,000時間コントロール」という厳格な品質テストがあります。同社が製造した全ての時計は、市場に出る前に以下の6つの項目で1,000時間にわたる検査を受けます：

• 精度
• 気温変化への耐性
• 気圧変化への耐性
• 耐衝撃性
• 耐磁性
• 防水性

一般的に知られるスイスクロノメーター検定協会（COSC）の「スイスクロノメーター検定」は15日間（約360時間）のテストです。さらに厳しいとされるグランドセイコーの新GS規格でも17日間（408時間）に及びますが、ジャガー・ルクルトの1,000時間という検査時間は群を抜いています。

COSCがムーブメントのみを検査対象とするのに対し、1,000時間コントロールでは完成品の時計全体が対象です。実際の使用環境に近い状態での検査となるため、ユーザーにとっても非常に信頼性の高い品質管理システムと言えるでしょう。

保管場所には、直射日光が当たらず高温多湿にならないところをお選びください。電磁波はムーブメントに影響を与えるので、携帯電話やテレビ、スピーカーなど電磁波を発生させる機器の近くは避けるようにしてください。また、盲点なのはクローゼットやタンスの中で、衣料の防虫剤に使用される樟脳（しょうのう）はブレスレットの素材や文字盤の変色を引き起こしますので、必ず防虫剤の成分を確認するようにしてください。

基本的に、時計の動作に不具合が生じた場合は、オーバーホールを行うことをお勧めします。オーバーホールを10年間まったく行っていない時計と比べると、ムーブメント内部の状態には大きな差が生じます。

オーバーホールとは、時計を分解し、各部品の油汚れやゴミを取り除きながら、不良箇所があれば修理や交換を行う作業です。組み立て時には適切に注油し、これにより長期間にわたって正確な動きを維持することができます。

注意点
オーバーホールをしない場合、その分手元に残る資金が増えることもあります。そのため、オーバーホール後に時計の価値がどれほど上がるかについて、事前に買取業者に問い合わせることをお勧めします。