お買取りさせていただいた象牙をご紹介いたします。
今回のお品物は彫刻の入った全長78.2cm、重さ4.8kgの象牙です。
こちらは東京にお住まいのお客様よりお買い取りさせていただきました。
登録票の必要性
初めにお電話をいただいた際、「実家に象牙があったので調べたら登録票がいるというのを知ったのですが、彫られているものでも登録票って必要ですか?」というご内容でした。
実はこの質問はよく聞かれます。
象牙は、1995年以降より登録票が必要となりました。
しかしながら、象牙製品の全てに登録票が必要な訳ではありません。
アクセサリーや印鑑や香炉など、加工され象牙の全形を留めていないものには登録票が必要ありません。
このことで、「加工されているものには必要ない」という勘違いをしてしまう人が多くいるようです。
登録票の定義は、環境省に定められています。
定義として、登録票が必要な象牙は「全形をしているもの」とされています。
全形であれば、今回のように彫刻がされていたとしても登録票が必要となるのです。
この旨をお客様に伝え、登録票の取得をしていただきました。
こちらが登録票になります。
この登録票があれば売買が可能となります。
(売買以外にも、譲渡することや外へ持ち出すことさえも登録票が無ければ禁止とされています。)
象牙の査定ポイント
象牙は中が空洞の為、販売される際にはこのような蓋をつけていました。
査定の際、まずこの蓋を外します。
重量
象牙は重量で価値が大きく決まる為、中に詰め物を入れ販売していた悪徳業者が存在しました。
その為、査定の際には蓋を外し中身を確認します。
蓋を外すと中には木材がくっつけられていました。
今回の詰め物は小さく軽い物でしたので、大きく査定額には響きませんでした。
しかし、酷いものだと鉛など重量のあるものが入っていることがあります。
そうなってしまうと査定額にも大きく響いてしまします。
もし、ご売却をお考えの象牙がある場合は先にご自身で蓋の中を確認していただいても大丈夫です。
より正確な重さがわかれば先にお伝えできる査定額も正確になります。
彫刻
次に彫刻部分を見ていきます。
彫刻のお品物の場合、有名な作者の物でその銘が入っている物は高値になります。
残念ながら今回のお品物は有名な作者の物ではありませんでした。
そういった場合は主に重量と象牙の状態でのお買取りになります。
ラフテルでの買取
今回、こちらの象牙は50,000円でのお買取りとさせていただきました。
お客様にはご祖父様が持っていた象牙をご売却していただきました。
ご祖父様はお亡くなりになられている為、処分に困っていたそうです。
本来、登録票がない場合は相続も禁止されていますが、ご本人様が亡くなられている際には相続人が登録票を申請することができます。
登録の際にお困りごとがございましたら、是非ご連絡をください。
→合わせて象牙買取に関する基本情報もご確認ください