宝石買取実績 パール リング 8.1mm
お客様情報
お客様: K様
所在地: 千葉県
年齢: 70代
買取方法:出張買取
売却品: 真珠(パール)リング Pt900 5.4g 8.1mm D0.038ct
真珠(パール)リング買取を依頼した理由
今回、千葉県にお住いのK様より出張買取のご依頼をいただきました。
このパールリングは、K様がご結婚される際にご主人様に買っていただいた物だそうです。
冠婚葬祭等で数回使用されたそうですが、この10年程は使う機会もなく親族の方たちも使わないという事になったので、売却を決められたそうです。
買取価格
真珠(パール)リング買取金額 ¥13,000-
真珠(パール)リング査定したポイント
今回のリングを査定させていただく中でパールの価格をどう評価するかが重要になりました。
K様のパールは約8.1mm玉という事で小さくはありませんが、約50年前に作られた指輪なのでその古さが一番のポイントとなりました。
ご存知のとおり、パールはアコヤ貝などの内部で生成される有機物と無機物の混合物になりますので、他の鉱物宝石と違い劣化変色しやすい物です。
他の宝石にも言える事ですが、とくに真珠は主成分が炭酸カルシウムなので酸に弱く空気中の酸によって日毎に劣化変色していく特性を持っています。
また、真珠のモース硬度は3.5ですので、鉱物宝石とは比べ物にならないほどに柔らかく、金属との接触ですぐにキズがついてしまいます。
このように真珠は非常に繊細な物なので、今回のK様の真珠のように数十年間使用された真珠は、買った頃と比べると変色していて表面にも傷がついている事が多いです。
K様の真珠もやはり真珠本来の輝きが弱くなり、黄色身がかかってしまっていました。
ただ、K様が大切にされていた真珠リングなので、その想いも含めて精いっぱいの金額をつけさせていただきました。
真珠(パール)リング買取まとめ
現在日本で流通している真珠は、ほとんどが養殖真珠になります。
1907年に真珠の養殖に成功して以来、日本の真珠養殖技術によって世界の真珠市場は激変し、ヨーロッパなどの宝飾品市場にも多大な影響を与えました。
ちなみに、真円真珠の養殖に世界で初めて成功したのは「宝石のミキモト」の創業者である御木本幸吉の身内の者です。
この養殖技術の確立によってミキモトは真珠宝飾品の老舗としての地位を確固たるものにし、「ミキモトパール」ブランドで世界に進出しました。
養殖真珠が世界の宝飾品市場に出回るようになった頃、ヨーロッパでは養殖真珠が偽物真珠だといって裁判も行われたらしいですが、養殖真珠と天然真珠の成分は全く違うところがないため養殖真珠側の勝訴となり、養殖真珠を排除しようとしたこの裁判によって、逆に養殖真珠の品質は認められるところとなりました。
ところで、先にも書いたとおり真珠の主成分は炭酸カルシウムなのですが、これは貝殻の成分と同じです。
真珠は、貝殻を生成する外套膜が異物混入などの刺激によって内側に浸透して作られるので、要は貝の内部に作られた球状の貝殻だという事です。
貝殻の内側を見ると、真珠のように虹色光沢をした貝殻があります。
あの光沢が球状になるとより美しく見えるという事です。
クレオパトラが真珠をビネガー(酢)で溶かして飲んでいたという逸話がありますが、真珠と貝殻が同じ成分から成っているとすれば、貝殻をビネガーで溶かして飲んでいるのと同じだという事です。
現代でも真珠の美しさを根拠として美容液や美容ドリンク等に真珠成分が含まれた物が多くありますが、科学的に美容に有効かという事は大いに疑問が残るところです。
炭酸カルシウムは食品添加物として多くの食品に含まれているもので、貴重な真珠を砕いて炭酸カルシウムパウダーを作らなくても卵の殻や貝殻などからも同じ成分が取れるので、そちらを利用する方が良いのではないかと個人的には思います。