〈サファイアのカラーリングと原石について〉
さて今回はサファイヤについてお話をしたいと思いますがサファイアと言えば殆どの方が青を想像するのではないでしょうか?サファイヤと言えば青玉と言われるほど青い宝石の代名詞ですが原石のコランダムという石から生まれる宝石その性質によって大きく分けて2種類に分かれます。
一つは赤の代名詞と言われるルビーと青の代名詞のサファイアです。
とても不思議ですがコランダムという原石に含まれるクロムの量が多いとルビーに鉄とチタンの量が多いとサファイアになります。
更にサファイヤにはブルーの他にイエロー、オレンジ、パープル、ブラック、ホワイト、グリーン、スターそして今回ご紹介するピンクサファイアがあります。
ご紹介しているピンクサファイヤはその中でも価値が高いと言われるパパラチアサファイヤで蓮の花の色から名前が付けられたサファイヤです。
パパラチアの特徴としてはピンク色とオレンジ色の中間のような色で独特の色彩を放つ宝石です。
今回ご紹介しているパパラチアサファイアはピンクがメインのものでオレンジはあまり強く無い物でもう少しオレンジが強い方がパパラチアらしいと言えるかもしれません。
宝石の素質を決める要素の一つとして透明度はかなり重要な要素と言えますが今回ご紹介しているサファイアは背面から覗いた感じでも透明度の高さが伺える石でした。
因みに市場に出回っているルビーやサファイアは基本的に熱処理が行われており熱処理をの行われていない赤や青のコランダムはとても希少で高価なものとして扱われています。
サファイアの原産国としてはタイ、ミャンマ、カシミール、オーストラリア、中国、カンボジア、スリランカなどがありますがその中でも今回ご紹介したパパラチアサファイヤはスリランカで産出されているもので同じ様な色合いにする為表面拡散処理という熱処理を行ったマダガスカル産のパパラチアサファイアも市場には出回っています。
〈今回の査定ポイント〉
色のついた石を査定する上で色の識別はとても重要な要素と言えますが今回のパパラチアサファイアやパライバトルマリンその他にも血赤珊瑚やクリソベリルキャッツアイなど色の境目が難しい色石については信頼度の高い鑑別所は大きな役目を果たします。
鑑別所はダイヤモンドの鑑定書の様に石の性能を示すものではありませんが識別の境目が難しい色石を判断するのに効果的な資料です。
ただ割とアバウトな識別を行っていた鑑定機関も存在してるのでただ付いて要れば良いと言う物でもありません。
〈査定価格〉
査定価格は308,000円を付けさせて頂きました。
〈宝飾品の現在と未来〉
日本も含め世界の様々な人々を彩ってきた宝飾品ですが時代の移り変わりの中でその主張度合いを時代を追うごとに弱めてきているように感じます。
大きな石が指にドンッとついていたり付けているだけで筋トレが出来そうなネックレスを付けている人を今は殆ど見かけないと思います。
今求められている物は宝を飾る宝飾品ではなく自分のスタイルに溶け込むファッション性が重視されそこには宝石の持つ希少性で高価な価値よりもスタイルにマッチする多様性の高いアイテムかもしくは安価で取り替えやすい物が主流になりつつあると思います。
今は高価な物でも昭和や平成初期の様に次の世代に受け継ぐと言う物は少なくなりました。
需要が下がると言う事は価値が下って行くと言う事に直結してくると言えますご自宅に眠っていていつかは処分しないといけないと考えっている宝飾品がありましたら是非一度当社までご相談ください。