ダイヤモンドは高価な宝石となっています。その理由は、希少価値が高いからです。ダイヤモンドは、限られた国でしか産出されません。ダイヤモンドは、どこでも採掘できるわけではないのです。そのため、希少価値が高く、高額な価格で取引されているのです。そこで気になるのが、ダイヤモンドの主要産出国ではないでしょうか。現在のダイヤモンドの主要産出国は、「ロシア」「ボツワナ」「コンゴ共和国」「オーストラリア」「カナダ」「ジンバブエ」「アンゴラ」などとなっています。なかでもロシアの生産量は、国別で世界一位となっているのです。ダイヤモンドの主要産出国の特徴は、キンバーライトと呼ばれる火山岩の一種がある地域となっています。この理由は、ダイヤモンドのできかによるものです。ダイヤモンドは、ある程度のスピードでマグマが地表に押し出されることによりできます。そのため、火山岩であるキンバーライトにダイヤモンドは含まれているのです。ですから、キンバーライトがある鉱脈を持っている国が、ダイヤモンドの産出国となっているのです。
ダイヤモンドの主要産出国の変遷

インドが最初の主要産出国だった!
ダイヤモンドが最初に発見されたのはインドです。ダイヤモンドは紀元前の時代にインドで発見されており、1725年にブラジルでダイヤモンドの鉱脈が発見されるまで、インドが主要産出国となっていました。実は、ブラジルで発見されるまでは、ダイヤモンドはインドでしか採掘されないと思われていたのです。そのため、ダイヤモンドは「インド石」とも呼ばれていたのです。
ブラジルへ主要産出国は移り変わる!
ダイヤモンドの主要産出国は、インドからブラジルに移り変わります。ブラジルで鉱脈が見つかった頃、インドのダイヤモンドの採掘は枯渇寸前となっていました。そのため、主要産出国はインドからブラジルに移ったのです。ブラジルが主要産出国になってからは、約1世紀にわたり主要産出国であり続けたのです。
アフリカに移り変わり現在に至る!
約1世紀にわたりダイヤモンドの主要産出国だったブラジルですが、次第に産出量が減っていきました。そんな折に南アフリカでも、ダイヤモンドの鉱脈が発見されたのです。これをきっかけに、ダイヤモンドの主要産出国はブラジルからアフリカへと移ったのです。その後、南アフリカだけでなく、南アフリカ周辺国でもダイヤモンドの鉱山が発見されます。そして、現在のように主要産出国の多くはアフリカの国となっているのです。とは言え、最近ではロシアやカナダ、オーストラリアなどアフリカ以外の国も主要産出国となっています。今後も主要産出国は変遷していくのかもしれません。
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ダイヤモンドの産出国と紛争ダイヤモンド!

紛争ダイヤモンドの存在!
ダイヤモンドの産出国がアフリカに移り、問題が発生しました。これが紛争ダイヤモンドの存在です。紛争ダイヤモンドとは、内戦などの紛争の活動源となっているダイヤモンドのことです。ダイヤモンドは高額な金額で取引されており、産出国にとっては外貨を獲得する手段となっています。そして、紛争地域ではダイヤモンドで得た外貨で、武器購入や武装勢力の活動費に充てたりしていたのです。この紛争ダイヤモンドの問題は、1990年代ごろから知られるようになりました。そして、紛争ダイヤモンドの撲滅に向けて動き出したのです。ちなみに、紛争ダイヤモンドは別名「血塗られたダイヤモンド」「汚れたダイヤモンド」「戦争ダイヤモンド」などとも呼ばれています。
紛争ダイヤモンドの撲滅運動!
紛争ダイヤモンドが知られるようになり、紛争ダイヤモンドを撲滅するためにできたのが「キンバリープロセス認証制度」です。この制度は2002年に採択されました。この制度を簡単に説明すれば、「ダイヤモンドを輸出するとき、これは紛争ダイヤモンドではないという証明を付けて輸出する取り組み」です。そのため、ダイヤモンドを購入するときは、キンバリープロセスの証明書を確認することで、紛争ダイヤモンドを回避することができます。ちなみに、キンバリープロセス認証制度導入後、紛争ダイヤモンドはダイヤモンドの流通量の1%以下にまで減少したとされています。
まとめ
ダイヤモンドの主要産出国は、現在「ロシア」「ボツワナ」「コンゴ共和国」「オーストラリア」「カナダ」「ジンバブエ」「アンゴラ」などとなっています。しかし、ダイヤモンドの歴史を紐解いていくと、主要産出国は移り変わっています。最初に主要産出国だったのは、インドでした。その後、ブラジルへと移り、さらにアフリカへと変遷していったのです。アフリカが主要産出国となり、問題となったのが紛争ダイヤモンドの存在です。しかし、紛争ダイヤモンドは「キンバリープロセス認証制度」が採択されたことにより、撲滅傾向にあります。クリーンなダイヤモンドを購入するためには、キンバリープロセスの証明書を確認して、ダイヤモンドを購入するのがおすすめです。
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