珊瑚とは
近年、珊瑚(サンゴ)の密漁によってもメディアなどでよく取り上げられているので、耳にする機会も多くなったのではないでしょうか?
珊瑚とは一体なんでしょうか?
私が、珊瑚(サンゴ)について一番驚いた事は、珊瑚(サンゴ)が動物だったことです。海に漂う植物かと思っていましたが、無脊椎動物に分類されます。イソギンチャクや、ウミトサカ、ムチヤギなどの仲間です
サンゴといっても世界中に800種類以上のサンゴが存在します。
その中でも珊瑚(サンゴ)礁をつくる造礁(ぞうしょう)珊瑚と、宝石珊瑚(ホウセキ サンゴ)に用いられる非造礁珊瑚(ひぞうしょう サンゴ)があります。
宝石珊瑚の触手が8本ある事から、八方(ハッポウ)珊瑚(サンゴ)、珊瑚礁は触手が6本あるので六方(ロッポウ)珊瑚(サンゴ)などと呼ばれ分類されています。
指輪や、ネックレスなどに使われているのが、この宝石サンゴです。 造礁珊瑚(ぞうしょう サンゴ)は褐虫藻という生物との共生によってもエネルギーを得ています。造礁珊瑚(ぞうしょう サンゴ)にとって褐虫藻が効率よく光合成できるということは自身の利益にもなるため、造礁珊瑚(ぞうしょう サンゴ)は光がよく当たり横に広がるテーブルのような形に進化していると考えられ、比較的成長も早い珊瑚(サンゴ)です。
一方、非造礁珊瑚(ひぞうしょう サンゴ)は藻類と共生せず、自ら摂取した餌からのみ栄養を得ています。 光合成をしないため、多くは太陽の光が届かない深海で生息し、造礁サンゴと比べると成長も遅いのが特徴です。
赤珊瑚(サンゴ)
赤珊瑚(アカ サンゴ)の中にもカラーグレードによって血赤珊瑚(チアカ サンゴ)といわれる赤黒い色(オックスブラッド)のものが最高級品とされています。
血赤珊瑚(チアカ サンゴ)は日本近海、主に高知県沖合の水深100~300メートルに生息し、あまり大きく成長しない種類です。
大きい物でも40~50センチくらいです。
歴史も古く、江戸時代(1812年)に高知県土佐にて、漁師の網に、たまたま珊瑚が掛かったのが国内での初の採取と言われています。
日本近海、特に高知県沖合で採取されますが、採取量も少なく非常に希少価値が高い珊瑚(サンゴ)です。
宝石珊瑚の代名詞がこの赤珊瑚ではないでしょうか。また、「珊瑚に関する詳しい情報」はこちらでご確認ください
地中海珊瑚(紅サンゴ)
主に地中海の水深50~200メートルに生息して、日本の血赤珊瑚(チアカ サンゴ)と同等の色を持つものもある珊瑚です。日本の赤珊瑚(アカ サンゴ)より成長が早いのも特徴です。
フランス、ギリシャ、スペイン、イタリアのサルジニア島近海などのヨーロッパの海域で採取出来ます。サルジニア島近海で採取出来る事からサルジなどとも呼ばれています。
また、プロのダイバーが潜って採取できる程度の深海(30~50メートル)に生息しており採取も容易であることと、余り大きくはなりませんが成長速度が速いこと、採取量から、希少性はあまり高くはありません。
他の宝石珊瑚(ホウセキ サンゴ)に比べてわずかながら柔らかく、内部のキズなどが薄く白く見られることもあります。
色見から赤珊瑚と間違えらる事も多いですが、赤珊瑚の特徴の(フ)骨のような部分がなく、まったく違う種類の珊瑚です。
合わせてこちらの『珊瑚買取』に関するノウハウブログをご覧ください。
桃珊瑚(モモ サンゴ)
日本近海、五島列島、沖縄、奄美、小笠原諸島など幅広い海域で採取されています。
赤珊瑚と同じく、海底200メートル以上の場所に生息しています。
大きさも、赤珊瑚(アカ サンゴ)は通常40センチ、数百グラム程度ですが、桃珊瑚は大きい物で1メートルを超え40キログラム以上に成長し宝石珊瑚(ホウセキ サンゴ)の中で最も大きく成長する種類です。
また、粘性があり加工がしやすいため仏像やブローチ、アクセサリー、お土産などの工芸品など幅広く用いられます。
赤珊瑚と比べると、成長速度、大きさ、採取量の多さなどから、希少価値としては、低い珊瑚となります。「桃珊瑚」の詳しい情報はこちらから
桃珊瑚(モモ サンゴ)は桃色珊瑚(モモイロ サンゴ)とも呼ばれています。どちらも同じものになります。
白珊瑚(シロ サンゴ)
南シナ海から日本近海の広い範囲、水深100~400メートルに生息する種類です。
骨軸は白色が貴重ですが研磨されない状態の外見は桃珊瑚(モモ サンゴ)に似ています。
白色の中に桃色やセピア色などが混ざる事が多いですが、混じりっ気のない真っ白の白サンゴは、希少ですので、高値で取引されています。
また、象牙のような飴色(淡黄白色)の物は、さらに希少性が高く細工も際立ち仕上がりの美しさから、高値で取引されています。
深海珊瑚(シンカイ サンゴ)
深海珊瑚(シンカイ サンゴ)は、ハワイ群島周辺海域の水深 1,000 メートルを超える海底に生息しています。骨軸は白を基調にしながらピンク色が混ざっています。
他の珊瑚に比べて多く生息することや深海から引き上げる際に入る亀裂が多い種類であることから、安価に評価されています。
黒珊瑚(クロ サンゴ)
宝石珊瑚(ホウセキ サンゴ)とは異なり造礁珊瑚に属す一種です。
今ではワシントン条約により輸入が禁止されているため、現在流通しているものは禁止以前のものです。
国内では、パワーストーンとして比較的安価で取引されています。
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