お客様情報
お客様: K様
所在地: 東京都
年齢: 60代女性
買取方法:店頭買取
売却品: 珊瑚 ブローチ pt 900 15.6g
直径 13.5mm
D 0.12ct
買取をご依頼いただいた理由
今回のお客様K様が、お若い頃にお求めになられた珊瑚のブローチです。エレガントなデザインのブローチで、洋装にも和装にも合わせやすく、場所を選ばずに使える思い入れの深いブローチだそうです。
ご病気をされたことで少しずつ身の回りの整理を始められ、今回思い切ってこのブローチの査定を考えることになさったそうです。
買取価格
買取金額 118,000円
珊瑚のブローチの査定ポイントとは
アクセサリーとしてさまざまな表情を見せる珊瑚ですが、ブローチはあまり品数がなく、貴重なアクセサリーです。珊瑚のブローチは珊瑚のルースに細かな模様を彫り込むものが多く、帯留めやタイブローチとして昔から愛されてきました。
K様のブローチは、珊瑚のルースを玉のまま使ったデザインで、柔らかい若葉に包まれた珊瑚が、エレガントな雰囲気を演出している素敵なアクセサリーです。
査定を行うポイントは、まず中央にある珊瑚の状態を確認します。この珊瑚はとても美しい赤色珊瑚で、表に見える部分には模様もほとんどなく、深い赤色です。
まわりの貴金属部も細かな模様が彫り込まれたもので、外側にもメレダイヤがちりばめてあるデザインです。
査定では珊瑚はもちろん、貴金属の地金も一緒に査定します。このブローチのプラチナは取引相場の価格で査定いたします。メレダイヤもその大きさと個数での査定となります。
珊瑚買取ページも合わせてご覧ください。
本物の珊瑚である証拠があります
珊瑚は海の深いところでゆっくりと育つ生物です。その成長の過程で、環境の変化により珊瑚独特の模様が生まれたり、珊瑚の骨にあたる部分が白く浮き出ることもあります。
これらは天然の珊瑚にしか存在せず、この模様があることが本物の珊瑚である証拠になります。
天然の珊瑚には「フ」と呼ばれる白い縞模様が出ますが、これは珊瑚の骨にあたる部分が浮き上がった模様です。K様の珊瑚にも目立たない裏側に白く見られます。
また「ヒ」と呼ばれるクラックや小さな亀裂が出ることもあります。これは成長過程で珊瑚に亀裂が生じたり、深海から引き上げる時の水圧でヒビが入る現象です。K様の珊瑚には「ヒ」は見られませんでした。
また倒れた珊瑚の原木には虫食いの穴や、風化による穴があく場合もあります。珊瑚独特の模様として愛されています。
珊瑚のカラーと大きさにも注目
珊瑚が希少な宝石として愛される理由は、その独特の赤色にあります。昔から豊かさの象徴として赤色が好まれており、もっとも赤い珊瑚は血のような赤色をしていることから「血赤珊瑚」と呼ばれ珍重されてきました。
珊瑚は世界中のあたたかい深い海の底に生息していますが、日本の高知県沖で取れる血赤珊瑚や、ヨーロッパの地中海で取れる地中海珊瑚がとても人気があります。
珊瑚には見本となるカラーグレードがあり、もっとも赤色が濃いものから少しずつ色が薄くなり、桃色の珊瑚まで分かれています。大きく分けて5段階のグレードとなり、色味、色ムラ、「ヒ」や「フ」の出かた、色の濁りなどをていねいに見て査定を行います。
査定のポイントはもちろんカラーにあるのですが、他にも珊瑚の大きさや、傷も確認していきます。
珊瑚の大きさは、重量と直径で査定をしていきます。やはり直径が大きい珊瑚ほど希少価値が高く、10ミリを超えると価格がぐんとあがり、20ミリを超える深紅の珊瑚だと数十万円になる場合もあります。
ただ珊瑚の査定で大きなポイントになるのは、やはりカラーです。あまり大きくない珊瑚だからとあきらめずに、ぜひ査定を受けてみてください。
今回の珊瑚ブローチの査定ポイント
今回のK様にお持ち込みいただいた珊瑚のブローチは素晴らしいものでした。
ブローチの中央に置かれた珊瑚の質が非常に高く、使用中についた傷もとても少ない状態です。珊瑚の赤色も濃く赤珊瑚と呼べるグレードのものでした。珊瑚の裏側の目立たない場所に「フ」が見られますが、これは珊瑚のことを理解した加工がなされており、通常の使用ではまったく問題がないようにデザインされています。
ブローチ全体を包むプラチナとダイヤモンドの状態もよく、ブローチ全体のテクスチャーとデザインがとても優れたアクセサリーだと思います。
今回のご依頼のまとめ
K様がお持ち込みになられたブローチは、K様の雰囲気にとてもよく合っていらしたので、正直買取をさせていただくのがしのびないほどでした。しかしK様にこの査定金額をとても喜んでいただき、安心して買取をお願いできます、とおっしゃっていただけて、買取スタッフとして、ほっといたしました。
ぜひこのようなブローチも、当店までご依頼くださいませ。