誕生石やお祝い事などで送られることの多い珊瑚でできた宝石。大切な物だからこそきれいに使用し、子供や孫に受け継いで行ったり、または、専門店へ買取りをしてもらったりと、手放す時は様々です。
ですが、一つ心配なのが、買い取ってもらう際にどうしたら良い値段で引き取ってもらえるかという事です。
珊瑚に対しての理解を深め、悪徳業者に捕まること無く売り抜ける知識を手に入れてください。
珊瑚リングの種類
一言で「珊瑚リング」と言っても珊瑚にも「血赤珊瑚」「赤珊瑚」「桃色珊瑚」「白珊瑚」と、大きく分けて4つ種別されます。見た目や産地、希少性などが異なります。
珊瑚を買取りしてもらう前に今手元にある物がどういった種類の珊瑚なのかを知る必要があります。
血赤珊瑚
産地
日本近海で採取されることがおほとんどです。水深100m~300m近辺に分布しておりますので、人間の手で採取するはほぼ不可能です。
色
日本で採取され、色は赤黒色となっているものを血赤珊瑚と呼びます。色味が深いほど稀少性が高いため、高額な値段で取引がされています。高知県で取れる珊瑚に関しては、もっとも稀少性が高いと言われているため世界各国の投資家から人気を集めています。
特徴
日本産・赤珊瑚には「フ」と言われる人間の骨のようなものがあります。地中海産には見られないため、日本産と、地中海産を識別するポイントでもあります。
地中海珊瑚
産地
地中海沿岸の各国で採取される赤珊瑚を、紅珊瑚と呼びます。水深50m~200mくらいのとことに分布しています。血赤珊瑚似ていますが、価値としては比べ物になります。多く採取できることから稀少性は低いと言われています。
色
手で触れた感じは柔らかく、単一な色合いで、日本産よりもやや明るめです。
特徴
血赤珊瑚との大きな違いは、「フ」という白い斑点がないことです。珊瑚自体の色合いとしては、ムラがないため整っています。
桃色珊瑚
産地
採取される場所は、日本産・血赤珊瑚とほぼ、同じ日本近海で採取することができます。
色
桃珊瑚は、色調は幅広く、その中でも、単一な薄いピンク色のものもあります。業者の中では「幻の珊瑚」と呼ばれることも多く、高額で取引されています。
特徴
桃珊瑚の原木は、もっとも大きい珊瑚と言われています。大きさとしては1mを超えるものもあり、よく目にする宝石珊瑚と外観は大きく異なります。
白珊瑚
産地
白珊瑚は中部太平洋で採取されます。日本海側からフィリピン、ベトナム近海まで分布していると言われいます。
色
色は、薄い桃色~セピア色をしたものが多いです。ですので、白珊瑚というと「白色」をしていると勘違いされる方も多いです。
特徴
原木の表皮が、柿色で、加工(研磨)前は、桃色珊瑚にそっくり。ものによっては、骨軸を確認しないと、白珊瑚と識別困難なものもあります。
着色された珊瑚に気をつける
珊瑚にも種類があり、希少で高価な珊瑚もあればオーソドックスなタイプの珊瑚もあると言う話は前項で書きましたが、気をつけなくてはいけないのが、「赤い珊瑚」でも、「白い珊瑚」を着色した物もあると言うことです。「赤い珊瑚」だからこれは高価に買い取ってもらえると思っていても実際は着色された物で、安く買い取られる場合もあります。
また、イソアカ・スポンジサンゴと呼ばれている珊瑚は、業者の中で赤珊瑚に類似していると言われていますが、、「イソバナ」という珊瑚の種類で、宝石珊瑚とは関係ありません
珊瑚のお手入れと取り扱い方法の注意点
どんな宝石もそうですが、お手入れ方法をしっかり理解していないと色がくすんでしまったり、扱い方を間違えるとヒビが入ってしまったり等して、買取の際の査定に響いてしまう恐れがあります。
珊瑚も勿論例外ではありません。正しいお手入れ方法と取り扱い方法を知って、きれいに使用または保管を心がけるようにしましょう。
お手入れ方法
除光液や塩素系洗剤に弱いという特徴がある為、使用後には必ず柔らかい布で乾拭きしましょう。できる限り外気に触れないことが風化を防ぐ方法になります。万が一、色が変わってしまったり、傷がついたりしたときは、焦らず専門家に相談しましょう。
使用の際の注意点
珊瑚は硬度が低いため衝撃に弱いという特徴があります。物に擦ってしまったりという事が無いように注意しましょう。
また、熱にも弱い特徴がありますので、暖房器具どの近くに置いたり近付けたりする事を避けてください。
更に珊瑚には「むし孔」がありますので、汗などが触れた際には注意が必要です。知らないうちにむし孔に水分が入ってしまったという話もよく聞きます。まずは。水分がついたら柔らかいきれいな布で乾拭きしましょう。他にも汗や化粧品は、珊瑚の表面を変質させる可能性がありますので、汚れたときはすぐに拭き取るようにしてください。
珊瑚を売る前に気をつけるポイント
珊瑚を売る際には気をつけなくてはならないポイントがいくつかあります。それにはまず、自分自身が購入する際にも気をつけなくてはならない点と類似していますので、購入を考えている方も売却を考えている方も一緒に考えてみてください。
偽物を掴まされない
珊瑚には種類がある事、種類に応じた金額の差がある事、または、「赤い珊瑚」でも「白い珊瑚」を着色した物がある事はお話しました。
では、それをどう見分ければいいのかですが、案外簡単に素人の他でも見分けることができます。
それはルーペを使って珊瑚をじっくり見ることです。
赤珊瑚は生き物なので成長の過程が見える同心円状縞目模様や細かい平行な線が見えます。つまりその線が見えなければ偽物の可能性が充分にあります。また触ったときの感触や熱を加えて表面がベタベタするようなら偽物と疑った方がいいでしょう。
悪徳業者に捕まらない
このご時世どうしても高価な物を破格の値段で買い取ったり、安い偽物を高価な値段で売りつけてくる悪徳業者は後を経ちません。
では、その様な悪徳業者に捕まらない為にはどうしたら良いのかですが、まず自分自身が珊瑚に対しての知識を深める事も大切ですが、相手はプロですので、ちょっとした知識を覆してしまう話術を持っている場合もあります。その場合は、一店舗に拘らず様々なお店を渡り歩き自分の信頼できる店を探すようにしましょう。
お店ですので、ある程度の利益を考える事は当たり前の事ですが、全てのお店が素人を捕まえて騙すような悪徳業者ばかりではりません。様々なお店に行き、店員さんとお話をして、自分の信頼できるお店を探すように務めましょう。
まとめ
珊瑚のリングは色合いもきれいで、お祝い事の際や普段の装飾など、様々な場面で装着できるとても使い勝手の良いアイテムとなっています。
ですが、その分値段も高価で決して安い買い物とは言えません。その様な大事な物を購入したり、買取り査定してもらう際に決してご自身の納得のいかない値段で売買してはいけません。
そうならない為にも、自分自身も知識を付け、納得のいく値段、納得のいくお店での売買を検討する事も大切になってきます。
そして、自分自身でも珊瑚の扱い方や手入れ方法にも十分注意し、珊瑚独特のきれいな色合いや輝きをお楽しみください。
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