海岸で見かける珊瑚、とてもきれいな色が集まっていて、幻想的な世界を作り出しています。植物のように生えているように見えるのですが、実はこの珊瑚、動物なんです。クラゲや、イソギンチャクのように刺胞(しほう)動物の一種で、ひだのような職種の先には毒針が付いています。
珊瑚の種類は、約800種類存在するといわれています。珊瑚は沢山の珊瑚が集まって珊瑚礁をつくる、造礁珊瑚。六放珊瑚(ロッポウサンゴ)とといわれ、口の周辺に触手が6本あります。海岸などに生息しています。
また、単体で生息する非造礁珊瑚があります。八放珊瑚(ハッポウサンゴ)といわれ、口の周辺にある職種が8本です。海底100m以上の深海から採取され、赤珊瑚、桃色珊瑚、白珊瑚、紅珊瑚と、宝石として使われるものが存在しています。
珊瑚の成長は、原木の周囲に存在している珊瑚虫(さんごちゅう)がある一定の大きさに成長した時に原木に吸着されることで成長していきます。珊瑚は動物なので、それぞれ寿命があり、寿命を迎えた珊瑚は朽ち果て、砂となります。
珊瑚の宝石の歴史は古く、紀元前、ローマ時代には、壁画や花瓶の小食として、サンゴ樹が描かれていたり、宝飾品として数多く利用されてきたといわれています。
日本では童話、桃太郎の中に鬼ヶ島から持ち帰った宝物の中には、金・銀・珊瑚というように、童話の中にも登場するくらい、高級なものと認知されているようです。このように古くからあるようですが、実際に宝石珊瑚の採取が行われるようなったのは、明治時代以降に急速に普及し、特に土佐沖にて発見された桃色珊瑚、赤珊瑚は、特に貴重なため世界に広まりました。
珊瑚の種類にも様々
「赤珊瑚」
大変貴重とされる赤珊瑚、特徴はその赤さ。紅色、血のような赤黒のようなものは、最高級品質とされています。高知沖、海底100m~500mの深海で採取され、採取方法によって珊瑚の状態が変化してしまう為、良い状態のものはとても貴重なものとなります。
「桃色珊瑚」
珊瑚の色として、きれいな桃色で、彫刻細工に用いられます。淡く優しい色として、人気があります。中には、本ボケ珊瑚と言われる、ほのかなピンク色をした物も孫愛していましたが、現在では採取量も無く、幻の珊瑚です。
「ピンク珊瑚」
東シナ海やハワイ、1200m以上の深海に生息し、白色に縞模様の入ったもの、ピック色に赤の縞模様など、天然の色とりどりの色彩があります。
「白珊瑚」
東シナ海から日本海の広域に分布しています。象牙色をもったものは、大変希少性があり、仕上がりがとても良いことから、高値で取引されています。
「黒珊瑚」
造礁珊瑚の一種で、環境保護のためハワイ州政府が認めた漁師のみ採取することが許されています。ハワイのお土産で販売されています。
珊瑚の買取価値を見分けるポイント
珊瑚の宝石の中でもとても価値があるものは、血赤珊瑚です。色、加工している形が価値を決めています。色は、混じっている色が無く、深紅のものほど希少性があります。
「ヒ」と呼ばれる、天然のヒビやくぼみがないもの、「フ」とよばれる、珊瑚の骨がはいってないものが状態が良いです。加工された形も、玉型、楕円型、涙型、長方形や三角にカットしてあるものの順番に価値が下がっていきます。また大きさも10mmに近いものほど価値があります。
彫刻家の作品
有名な彫刻家のデザインした珊瑚は価値があり、珊瑚の種類に関係なく優れたデザイン性、有名彫刻家デザインということで価値が上がっていきます。加工している素材にかかわらず、何十万というような作品もあります。有名彫刻家の手掛けるものは、他の作品とは違った味わい深さ、見るものを魅了する世界があります。
装飾品の価値
珊瑚についている装飾品、他の貴金属が付いていることで、更に価値が上がります。珊瑚の周りに金やダイヤモンドなどの装飾が施されている場合、そのダイヤモンドに見劣りしないほどの価値があるものでないと、珊瑚が負けてしまいます。
まわりについている装飾品に価値がある物の場合、逆説的に珊瑚自体に価値がある証明ともいえるものです。
珊瑚の価値を見極める為に、専門家にアドバイスをもらう
珊瑚の価値を見極める為に、珊瑚の価値を分かっている人に確認するのも良い方法の一つです。珊瑚買取専門業者に確認し、鑑定してもらうことです。
一つの業者だけでなく複数確認してみることで、価値の判断がつきやすくなります。
またしつこく勧誘してくるような悪徳業者も存在するので、気を付けてください。
珊瑚に傷をつけないように保存状態を良くする
すべの宝石にいえますが、とてもデリケートな商品なので傷がつかないように、また保存状態を良くしなければ高価で買取してもらことは出来ません。使った後は、優しい布で拭き、キズが付かないような袋に入れて保存しておくのが適切です。熱や洗剤などにも弱いため、家事や入浴をするときには、外しておきましょう。